「就労ビザ」をいちから丁寧に解説

この記事は

・“就労ビザ”って何?
・どのような種類があるの?
・取得方法は?

という疑問を持たれている方に向けての解説記事となっています。
(この記事は2020年8月22日に公開されました)

そもそも「ビザ」って?

○○ビザってよく聞くけど、そもそも「ビザ」ってどういう意味でしょう?

そこで調べてみると、

ビザ(査証)とは、外国旅行者が正当な理由と資格をもってその国を旅行するものであることを証明する旅券(パスポート)の裏書き。通常、入国希望国の駐在領事が発行する。
広辞苑(一部追記)

と書かれてあります。

つまり、ビザとはちゃんとした目的で入国しますよ、悪いことするためじゃありませんよという証明書のようなものということですね。

一方在留資格は、外国人が日本へ入国する際にその外国人の入国・在留の目的に応じて入国審査官から与えられる資格のこと。つまり、あなたは○○という目的・活動のために日本に滞在してもよいと示すためのものです。なので「ビザ」と「在留資格」は異なるものですが、一般には「ビザ」のほうが馴染み深いので当サイトでも「ビザ」を使わせていただきます。

では本題に戻り、就労ビザということはどういう内容のビザなのでしょうか?

就労ビザとは?

「就労ビザ」とは、ビザの中でも特に就労を目的としたビザのことで全部で19種類もあります。
その19種類は以下の通りです。

 

注意点として、日本における活動はビザ取得時に申請した在留資格に限られます。そのため、例えば「教育」(語学教師)として日本に来た人が「介護」(介護福祉士)として働く、のようなことはできません。その場合は在留資格を変更するため、法務省へ申請する必要となります。

取得法は??

在留資格を取得するには、必要書類を地方出入国在留管理官署、または外国人在留総合インフォメーションセンターに届ければよいのですが、取得法(提出書類)全19種を書いていては非常に長々としたものになってしまいます。
なので今回は「技術・人文知識・国際業務」、「興行(こうぎょう)」、「介護」の3種に焦点を絞って解説していきたいと思います!

「技術・人文知識・国際業務」

まず、この在留資格で行うことができる活動内容は

「技術」 :機械工学等の技術者、システムエンジニア等のエンジニア
「人文知識」:企画、営業、経理などの事務職
「国際業務」:英会話学校などの語学教師、通訳・翻訳、デザイナー

と書かれています。

また、技術・人文知識に関しては「大卒ホワイトカラー、技術者」。国際業務に関しては「外国人特有又は特殊な能力等を活かした職業」という条件も設けられています。

そして、この在留資格の取得方法(提出書類)は所属機関によって4パターンに分類されます。

カテゴリー1と2の人が在留資格を取得するには、上記の必要書類が必要となります。

また、カテゴリー3と4の人はさらに追加で申請人の活動内容、学歴、職歴、事業内容に関する書類、決算文書の写しなどが必要となります。(詳細はこちら

このようにカテゴリー1・2、3、4となるにつれて必要書類が増えていくので注意が必要です。

「興行」

この“興行”という単語。興行収入という単語以外で、日常であまり頻繁に使われることがないと思うのでまずは単語の意味から。

興行(こうぎょう)とは芝居やコンサート、スポーツイベントにおいて、鑑賞、観戦を主な目的とした観客を集めることを目的とした催事を指す。
wikipedia

とあります。

つまり、イベント(催し物)を行う人たちが日本で在留資格を取得するなら、種類は「興行」ということです。

そして、そのイベントを演出する人は

芝居=俳優、女優
コンサート=歌手
スポーツ=選手

となるので、このような人たちが興行の対象となっています。

この在留資格の取得方法もどのような活動を日本で行うかという点で4パターンに分類されます。ここではスポーツに関わる活動を日本で行う場合に必要な提出書類について説明します。

必要な提出書類は上記の通りです。「興行」の在留資格の場合、興行を行う場所や招へい機関(その外国人を招待した機関)についての細かい情報、概要も必要になるようです。(資料5~7)

また、残りの3パターンの活動に関する提出書類はこちらから。

「介護」

在留資格「介護」は、そのまま介護従事者のことを指すのでいちばんわかりやすいかと思います。この在留資格を取得するのに必要な提出書類は以下の通りで上の2つに比べ非常にシンプルです。

(7にある「技能実習」についてはこちらで詳しく説明しています)

介護の場合は取得者による分類がありません。そのため、上表にあるように介護福祉士の資格があれば「介護」の在留資格を取得することが可能です。また、以前は在留資格「介護」の対象者は、日本の介護福祉士養成施設(都道府県知事が指定する専門学校等)を卒業し、介護福祉士の資格を取得した方のみでしたが・・令和2年4月1日より、どのルート(学校)から介護福祉士の資格を取得しても良いこととなりました!つまり、介護福祉士の資格を取得した人全員が在留資格「介護」を取得することができるということです!

今後、より一層外国人介護従事者を受け入れようとしている姿勢が見受けられますね。(別の見方をすればそれほど介護分野における人手不足が著しいということです。介護分野に関する技能実習制度特定技能制度の解説はこちらから)

有効期限は??

ビザは、一度取得すれば永遠にそのビザで日本に滞在できるわけではありません。
有効期限というものが決められています。それは以下の通りです。

在留資格の多くは5年、3年、1年、又は3月で、色掛け部分はそれ以外の期間であることを示しています。もし更新を忘れ、期限が切れた状態で外国に滞在したままだと「不法残留」として扱われてしまいます。

そのような場合は警察、または入国管理局へ行き、違反程度が軽ければ出国命令制度、そうでなければ退去強制処分を受け、自国へ戻ります。
出国命令制度では入国拒否期間が1年、退去強制なら最低5年となります。どちらにせよ前科が残り、それ相応の対処をされるのでこれだけは避けましょう。

更新するには・・・

在留期間の更新はいつでもできるわけではなく、在留期間が切れる3か月前から更新可能となっています。更新するには住居地を管轄する地方出入国在留管理官署、または外国人在留総合インフォメーションセンターへ申請しましょう。

また、更新をする際の必要書類等は以下の通りです。

・申請書(*ⅰ)
・証明写真
・日本での活動内容に応じた資料
・在留カード
・資格外活動許可書を提示(同許可書の交付を受けている者に限ります。)
・旅券又は在留資格証明書(提示することができないときは,その理由を記載した理由書)
・身分を証する文書等の提示(申請取次者が申請を提出する場合)
・4,000円

(*ⅰ:①在留期間更新許可申請書、②身元保証書、③外国人患者に係る受入れ証明書)

ここでひとつ注意点として更新の申請は必ず許可されるものではないということです。つまり、虚偽申請が判明した場合や、在留状況によっては更新を断られてしまいます。
(法務省に記載されている不許可事例はこちら

ただ、更新申請が許可されない事例は法に背いた場合が大多数ですので、問題なく過ごしていれば許可は下りると思います。

まとめ

• ビザとはちゃんとした目的で入国するという証明書のようなもの
• 在留資格は入国・在留の目的に応じて与えられる資格
• 就労ビザとは就労を目的とした全19種の在留資格の総称
• ビザの期限を過ぎたまま滞在していると不法残留として扱われる

以上、「就労ビザ」に関する解説でした!

ビザに関しては「介護」のところでも記載したように随時更新されていくものです。そのため、自分がビザに関わる際は意識して最新の情報を取り入れるようにしましょう。
また、必要書類や条件などの細かいところにも目を配る必要があります。

最後までお読みいただきありがとうございました。